投稿日 2023.01.11

最終更新日 2023.01.11

DX研修とは?どこから手をつけていいか分からないDX、社員全体に認識を持たせるDX研修が効果的

DX研修とは?どこから手をつけていいか分からないDX、社員全体に認識を持たせるDX研修が効果的

DX研修とは?

そもそもDXとはどんなものか

DXは「デジタルトランスフォーメーション」の略称であり、企業がデジタルテクノロジーやデータを活用した事業活動を通じて社会に貢献することです。ここには業務効率やサービス品質の向上・顧客ニーズへの対応・組織力強化など様々な要素が含まれています。企業がDXするための体制を整えることを「DX化」と呼ぶので併せて覚えておきましょう。DXは「IT」と混同されがちな用語ですが、実際にはそれぞれ異なる意味を持つので注意が必要です。ITは情報技術のことを指す言葉であり、業務や情報をデジタル化する取り組みが一般的に「IT化」と呼ばれています。IT化が業務単位での改善を目指しているのに対して、DX化はそれを含めた事業活動の変革や社会貢献が視野に入っている概念です。DX化という目的を達成するための手段の1つがIT化であると考えておきましょう。
 
■dxとは?をより知りたい方はこちら

DX研修の概要

DX研修では自社の従業員にIT関連のスキルを習得させると同時に、DXで新しい価値を生み出すための考え方を身に付けてもらいます。前述のように、DX化は単なる業務改善に留まらない概念であり、従業員が経営層からの指示に従ってデジタル化を進めるたけでは効果をあげることが出来ません。大切なのは技術を用いてどのような変革を、どのようにして起こしていくのかを考える思考力なのです。デジタル技術を身に付けた上で、マクロな視点から事業活動の展望を見据えられる人材を「DX人材」などと呼ぶこともあります。

デジタル化するだけではDXではない、「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」の違いは?

なぜDX研修を実施する必要があるのか

なぜDX研修を実施する必要があるのか

市場競争力の強化

インターネット技術の発達、およびITデバイスの普及によってビジネスシーンではもはや業務のデジタル化が当たり前になりつつあります。競合企業がDX化に成功して事業を変革している一方で自社が遅れを取ってしまうと、市場ではあっと言う間に優位性を失ってしまうのです。DX化は経営層の判断1つで大きな効果が表れるものではなく、従業員1人1人のITスキル向上と意識改革が伴っていることがキーポイントになります。業種にもよりますが現代ビジネスシーンではなるべく早い段階からDX研修によって従業員のデジタル技術と理解力を高めることが、市場優位性の確保に直結すると言っても過言ではありません。

2025年の崖問題への対応

経済産業省では2018年にDXについての報告書がまとめられており、その中で「2025年の崖」という問題点が指摘されていました。これは日本国内の企業が2018年時点のペースでDX化を進めていった場合、2025年以降の市場が被る経済損失規模が最大で年間約12兆円にものぼるというものです。この金額は日本の首都である東京都の年間予算に匹敵し得るほどの規模となっています。日本は先進国の中ではDX後進国と言われており、危機感を感じた日本政府は、2021年にデジタル庁を創設してDX化の推進に本腰を入れ始めました。DX化はもはや一企業だけの問題ではなく、国家規模の懸念事項となっているのです。そんな中で企業が積極的に取り組んで効果をあげられるのが、従業員に対するDX研修であると言えるでしょう。

システム老朽化による問題の解決

日本企業の多くは既存の業務システムが老朽化することによって、様々な問題に直面しています。例えば同じ基幹システムを長い間使用し続けていると、機能の追加やシステムの拡張を行う必要が出てきます。これを繰り返していくと次第にシステムがどんどん複雑化してしまい、社内で適切に運用出来る人間が限られるようになります。基幹システムを用いた特定の業務を1人の担当者に任せ切りにしておくと、転職や退職の際に後任者を見つけられないという事態も起き得るでしょう。

また、基幹システムは様々なメーカーからリリースされていますが、古くなった製品についてはサポートが打ち切られる可能性が高くなります。実際、多くの企業で利用実績のあるドイツ製システムのSAPは、旧製品のサポートを2027年に終了すると公言しているのです。DX化は基本的に基幹システムの入れ替えが想定されているため、それらを適切に運用出来る社内人材の育成が急務となります。

DX研修の効果やメリット

DX研修の効果やメリット

貴重な人材を確保出来る

DX研修における大きなメリットの1つは、希少性の高い人材を社内で育成・確保出来るという点です。IT関連の人材は様々な業種で不足していると言われており、人材市場でも貴重な存在となっています。DXではITスキルに加えてDXに即した思考力が求められるため、転職希望者を含めた採用活動で人材を確保するというのが難しいのが現状です。DX研修であれば既存の従業員に知識・スキル・思考力を身に付けてもらえるので、あちこちで人材を探し回る手間が省けます。DX人材が確保出来ているというだけでも、現代ビジネスシーンにおいては大きなアドバンテージとなるでしょう。

コストが抑えられる

実は、DX化のアプローチ方法には「外部委託」という選択肢も考えられます。DXに精通したコンサルタントなどに依頼して、社内のDX化を監修してもらうという方法です。この方法であればITスキルと経営的観点を持った専門家に直接指導してもらえるため、効果的なDX化が期待出来ます。しかしその一方で、顧問を迎えるにはまず自社事業の概要・現状・課題点などを正確に把握してもらう必要があるでしょう。時間をかけて分析した結果必要な対応策を講じるため、顧問への依頼料は安いものではありません。DX研修の場合はあくまで知識や考え方を身に付けるための「教材」の提供を行うだけなので、外部委託よりも比較的コストを抑えられるという点もメリットです。

おすすめのDX研修をご紹介

おすすめのDX研修をご紹介

富士通

大手パソコンメーカーである富士通では、関連企業から「富士通ラーニングメディア」というDX研修サービスを提供しています。デジタル分野における「戦略・組織」「思考」「プロセス」「テクノロジー」「リテラシー」という5つのカテゴリーを学ぶ構成です。官民問わず3000社以上が利用するなど業界内で評価の高い人気カリキュラムとなっているため、研修教材選びに迷った時にもおすすめと言えます。

Schoo

オンライン研修に長けている株式会社SchooのDX研修では、月額制で7000本以上(2022年12月時点)の学習動画が視聴可能です。用途や目的に応じてパッケージ化されているので、初めてオンライン学習を利用する場合でも使いやすい仕様になっています。従業員が自分のレベルや目標に応じて、学習内容をカスタマイズ出来るという点も魅力です。

ジッセン!DX

「ジッセン!DX」はアンドデジタル株式会社が提供しているDX特化型のオンラインスクールです。比較的リーズナブルな価格設定ながらも、
基礎から応用までDXに必要なノウハウを網羅的に身に付けることが出来ます。導入実績も1000社以上と申し分なく、コストパフォーマンスに優れた研修教材を探している場合におすすめです。

Fabeee

Fabeee株式会社ではDXを分かりやすく解説した支援プログラムが提供されています。技術力と対話力に長けたエンジニア集団である同社では、動画教材ではなく価格を抑えた上で直接指導を行うコンサルティング型のサービスが強みです。何故DXが必要なのか、失敗しないためにはどうすれば良いのかなど現場で疑問を抱きがちなポイントも丁寧に解説しています。

【まとめ】DX研修で従業員のデジタル基盤を固めよう

現代ビジネスにおける事業のアプローチは多様化を見せていますが、その多くがデジタル技術によるものであると言って良いでしょう。ITスキルと先々を見据えるデジタル的思考力は、マーケティングをはじめとするコア業務において大きな武器となります。DX研修を通じて現代ビジネスへの対応力を高めて、新しい価値を創出する仕事に携わっていきましょう。

この記事の監修者