Facebook社が社名を「Meta」へと変更したことから、さらなる注目を集めることとなったメタバース。世界的な大企業や投資家たちがメタバースに対する投資額を上げていることから、今後ますます発展する分野であると考えられています。
なぜここまでメタバースに注目が集まっているのか。その理由は、メタバースの大きな可能性にあります。
まずは、メタバースが未来に与える影響に目を向けて、その可能性を探っていきましょう。
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新たな経済圏の誕生
エンターテインメントの分野で活用されるイメージの強かったメタバースですが、今はビジネスの場としても注目を集めています。メタバースはNFTが登場したことによって、暗号通貨を用いた売買が成立するようになりました。
また、売上として手に入れた暗号通貨は現実世界への還元が可能。今までは現実世界でのみ行われていたビジネスが、仮想空間内でも行えるようになるのです。
すでにこのケースについてはいくつも事例が上がっているため、すでに現実世界とは別の経済圏として人々に認知されはじめていると言っても過言ではありません。
新しいビジネスの創出
メタバースの成長によって新しい経済圏が誕生するということは、その経済圏における新しいビジネスも創出されます。すでに、バーチャルオフィスビジネスやオンラインゲーム、ビジネスプラットフォームなど、メタバースの発展によって生まれたビジネスが数多く存在しています。
仮想世界だからこそできることを強みとしたビジネスは、今後も創出される可能性が高いと言えるでしょう。これまで当たり前に存在していたビジネスの勢いが衰え、メタバース内で行われるビジネスが主力となっている未来はもうすぐそこまで来ているのかもしれません。
コミュニケーションの形が変化
感染症の蔓延によって、2020年以降コミュニケーションの形は大きく変化を遂げてきました。仕事の会議や取引先とのミーティングにおいても非対面で行われるケースが増え、今はいかに非対面の場をリアルに作り上げるかが、コミュニケーションの質を上げるために求められるポイントです。
メタバース内ではアバターを使って他者とのやり取りを行いますが、メタバースが今後さらに発展を遂げると、リアルではなくメタバース内で他者と接触する機会が増えることも大いにあり得ること。メタバース内で共同作業を行ったり、バーチャル会議システムを活用して社員同士がコミュニケーションを取り合ったりと、メタバース内に存在する時間はどんどん伸びると考えられています。
リアルで会うことが標準である今に比べ、メタバースが発展した未来では非対面でのコミュニケーションが当たり前になっているのかもしれません。
メタバースの今
メタバースという言葉が初めて登場したのは、1992年に発刊された「スノウ・クラッシュ」というSF小説でのこと。その後2007年からはメタバースブームの起源とも言われる、リンデンラボ社の「セカンドライフ」が話題を集めましたが、そのブームも衰退してしまいました。
こういった歴史を経て2022年、再度その存在に注目が集まっているメタバース。2021年にFacebook社が「Meta」へと社名を変えたことによって、再びメタバースに対する各業界からの熱量が高まっているのです。
セカンドライフのブームが起きたときと今とでの大きな違いは、技術の革新がなされていること。ユーザーインターフェイスが進化を遂げ、現実世界にいるのか仮想空間にいるのか区別がつかなくなるほど、リアリティが向上しています。
一方、技術が革新されたとはいえ、実際のところまだまだ開発の段階にあるのも事実。Meta社は2021年の社名変更時、約10年かけてメタバース開発のための投資を実行すると宣言。10年の間はラボから収益が生まれることはないとも言い切っており、今はまだ未来のメタバースのための準備期間であるとも言えるのです。
Meta社に続いてウォルト・ディズニー社もメタバースへの参入を発表しましたが、こちらもMeta社と同じく実用化に向けた研究の段階。バーチャルオフィスやオンラインゲームなど、すでに実用化されているメタバースの事例もありますが、まだ各社実用化に向けた研究を行っている状態であり、メタバースにとって現在は将来の方向性を決めるための大事なときであると言えるでしょう。
未来のメタバース
未来に向けて動き始めているメタバース。実用化に向けて活発な動きを見せている事例も増えており、現実世界ではできなかったことがメタバースの中で実現できる世の中が近づいてきています。
現実世界ではできなかったことの例を挙げるとするなら、「不老不死」や「ユートピア」など。本当の意味で人間が実現できなかったことを実現できるということが、メタバースの最大の強みなのではないでしょうか。
現時点でも住宅展示場にメタバースが活用されていたり、学校の授業の一環としてメタバースを活用したりするケースがありますが、これらの事例はあくまでも今ある生活を少し便利にしているだけのこと。未来のメタバースは、今の生活が豊かになるのはもちろん、不老不死やユートピアなど生身の人間が達成できなかった域にまで到達できるようになると考えられています。
技術革新についてもこれまで以上に進んで行くと考えるのが自然であるため、より現実世界と仮想空間との境目がなくなった世界が身近な存在となっていくのではないでしょうか。
メタバース発展のカギはテクノロジーの進化
メタバースのサービスが展開されていく上で必要不可欠なのが、テクノロジーの進化。SF小説の中に登場したメタバースという言葉が実際にサービスとして成り立つようになるまでの間には、さまざまなテクノロジーが進化を遂げてきました。
「Web3.0」・「ブロックチェーン」・「NFT」などのテクノロジーが進化を遂げたことで、メタバースの存在がこれまで以上に身近なものへと変化。これまではデバイスの性能の低さやネット回線の遅さなど、メタバースを浸透させる上でたくさんのハードルがありましたが、テクノロジーの進化によって誰でも気軽に使えるものへと発展し始めています。
しかし、まだまだ進化の猶予があるのがメタバースのおもしろいところ。メタバースの世界に入るために欠かせないVRヘッドセットの軽量化など、これから実現するであろうテクノロジーの進化によってまだまだその世界の発展が見込めることから、今後もメタバースに対する注目度は上昇する一方であると考えられています。
メタバースの将来性
テクノロジーの進化によって今後ますますの発展が予測されるメタバース。市場規模についても拡大するという予測が立てられており、その未来は明るいように見えます。
しかし、本当のところはどうなのでしょうか。
メタバースの将来性については、デバイスとAR・VRの技術の進化にかかっていると言われています。メタバースという言葉に対して明確な定義は設けられていないものの、現在は「デバイスの電源を切ってもメタバース内の空間は存在し続けること」・「いつでもどこでも誰でもがメタバースの世界にアクセスできること」という二点がメタバースの原則となっています。またメタバースは、大前提としてARやVRの技術を駆使した3D空間でなければなりません。
これらの条件を満たすためには、デバイスの進化だけでなくAR・VRの技術の進化も同時に成し遂げることが鉄則。たくさんの期待が込められているメタバースですが、デバイスとAR・VRの技術がどこまで進化できるかによって、その将来性も変わってくるのではないでしょうか。
■まとめ
未来の世界において、なくてはならない存在になるだろうと予測されているメタバース。その期待値の高さから、メタバースへの参入を考えている企業も少なくないのではないでしょうか。
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