投稿日 2024.03.25

最終更新日 2024.03.25

貿易DXに活躍するTradeWaltzとは?機能や導入メリットを解説

貿易DXに活躍するTradeWaltzとは?機能や導入メリットを解説

人手不足などの影響により、近年その重要性に注目が集まっているのが貿易DXです。DXにも多様なアプローチがありますが、中でもTradeWaltzの導入は多くの企業にとって有力な選択肢となっています。
 
この記事では、貿易DXを検討の際に注目したいソリューションであるTradeWaltzとはどのようなサービスなのか、そのメリットや具体的な機能について触れつつ紹介します。

貿易DXとは

貿易DXに活躍するTradeWaltzとは?機能や導入メリットを解説

貿易DXとは、その名の通り貿易業界におけるDXを指す言葉です。DXの必要性については広く認知され、企業における推進もここ数年で実現しつつありますが、一方で貿易業におけるDX推進は芳しくはありません。
 
そもそも貿易業はDXが進みにくい業界と言われているのですが、その理由としては

  • データ活用の文化が元々希薄である
  • 不特定多数の人間が関わるため管理が難しい

という2点が挙げられます。
 
貿易業はとにかく物理的な商品を扱う業務が大半であるため、無形のデータを扱う文化が商習慣として希薄であるという特徴がありますを抱えています。そのためそれに付随するデジタル活用などに関心や知見がある人も少なく、デジタル化の余地を多く抱えていながら、DXが進んでいないというわけです。
 
また貿易業務は大量の物品を扱うこともあり、不特定多数の関係者が各業務フローの中で発生するのも特徴です。それゆえ業務上必要なデータを安全に共有することが難しく、実現のためには多くの工数が必要となるため、大企業でもなければそのような運用環境の整備が行いづらいのが現状です。

貿易DXが注目される背景

貿易DXが注目される背景

上記のような問題を抱えていながら、貿易業におけるDXはもはや不可欠と言われるようになってきました。貿易DXが注目されるようになった背景としては、

  • 人件費の増大
  • 世界的なDXの普及
  • 国際的な取引の増加

といった理由が挙げられるでしょう。
 
まず、DX推進の大きな背景となっているのが人材不足に伴う人件費の増大です。少子高齢化によって労働人口が減少し、あらゆる業界において人手不足が深刻化しています。貿易業は物理的な商品を扱うという特性上、特にヒューマンリソースに依存しやすい領域であり人手不足の影響を受けやすく、貿易DXによってその解消が急がれます。
 
また、世界的にデジタル活用が進んだことで、データ連携や電子処理が当たり前になってきたことも、貿易DXを後押ししています。今後、紙での手続きだと業務に支障をきたすレベルでデジタル化が進むことも考えると、デジタル化の遅れによって競争力や相対的なパフォーマンスを失わないためにも、DXは必要です。
 
グローバルなサプライチェーンが構築されたり、個人レベルでのEC利用が爆発的に増えたりしたことも、貿易DXを後押ししています。国内外を問わず取引が行われる量は年々増加傾向にあり、従来の事業規模や業務フローではその数に対応できなくなりつつあるわけです。

TradeWaltzとは

TradeWaltzとは

このような貿易DXの需要拡大に伴い、存在感を発揮しているのが株式会社トレードワルツの提供する「TradeWaltz」です。TradeWaltzは上述のように煩雑な貿易業務を一つのプラットフォームでまとめてデジタル化し、業務の抜本的な効率化を促すことができるサービスで、すでに多くの関連事業者の間で導入が進められています。
 
TradeWaltzの特徴は、なんといってもブロックチェーン技術を駆使して貿易DXの課題解決に努めている点にあります。多数の文書作成と保管業務が発生する貿易業務ですが、TradeWaltzにおいてはこれらの文書を電子化して運用できるだけでなく、紙媒体と同様の原本性と権利移転の可能性をブロックチェーンで担保することができます。
 
貿易業に関わるあらゆる事業者や行政組織にとってメリットをもたらせる、高度なDXソリューションとしての活躍が期待できるのがTradeWaltzです。

TradeWaltzの導入メリット

TradeWaltzの導入メリット
TradeWaltzの導入は、具体的にどのようなメリットを事業者にもたらしてくれるのでしょうか。ここでは貿易業に関わる多数の組織に分類の上、利点を整理して紹介します。

輸出入業者

まずTradeWaltzを導入した際の輸出入業者のメリットですが、

  • 書類作成・保管業務負担の軽減
  • リードタイムの短縮
  • 受け取り時期の予測精度向上

などが期待できます。TradeWaltzを使って効率的なデジタル文書作成と保管を実現し、ペーパーレスによる業務遂行と情報補完が可能になります。
また、業務全体のリードタイムを短縮して少ない人手でも業務を遂行できるようになるだけでなく、貨物受け取り時期の予測精度も高め、高いトレーサビリティを維持することにもつながるでしょう。

物流・運輸業者

物流・運輸業者は上記のメリットに加え、物流の可視化に伴う新しい付加価値の創出を進め勧められるのが特徴です。常に物流網をトラッキングして最適な運輸ルートの確立やトラックの配置などをすすめ、最短で荷物を運び切る仕組みを構築することができます。
 
日々変化するトレードコンプライアンスにも柔軟に対応し、次世代の物流業者としての地位を確立できるでしょう。

保険会社

保険会社におけるTradeWaltz導入のメリットとしては、書類手続きの簡素化やヒューマンエラーの回避といった利点に加え、二重支払いリスクの回避が可能であるという点も挙げられます。
 
従来のような紙面処理とは異なり、デジタル文書を使った確実な手続きの遂行に貢献するので、決済手続きで不備が生じる心配を最小限に抑えられるでしょう。

銀行

銀行におけるTradeWaltz導入の恩恵としては、デジタル文書機能による迅速かつ正しい信用状発行を促せる点が挙げられます。チェックに必要な業務も削減し、円滑な手続きの遂行に貢献するでしょう。

行政機関

TradeWaltzは行政機関においても、一定の導入効果を発揮します。ブロックチェーンを活用した貿易書類の電子化を実現し、原本性を保ちながら透明性の高い取引を促せるでしょう。

TradeWaltzの主な機能

TradeWaltzの主な機能

TradeWaltzは上記のようなメリットを実現するべく、多くの機能を備えているのが特徴です。ここではTradeWaltzの主な機能について、ピックアップして紹介します。

貿易取引の進捗管理

TradeWaltzでは、貿易取引の進捗状況を丁寧に管理できるUIを備えているのが特徴です。未着手のもの、保存中のもの、先方確認中のものと取引の進捗状況に合わせてワンタッチで分類・把握できるので、迅速に把握ができます。

関係者間のコミュニケーションツール

メールや電話に頼らなくとも、TradeWaltzであれば内部コミュニケーションツールを使って素早く確実に連絡を取ることができます。チャット形式で運用し、コミュニケーションコストの削減にも貢献します。

関連書類添付機能

コミュニケーションに伴い、関連書類を添付して情報共有漏れを回避することもできます。書類の差し戻しなどを防ぎ、円滑な取引の進行に貢献するでしょう。

TradeWaltz導入の主な事例

TradeWaltz導入の主な事例

TradeWaltzの導入事例には、主に以下のようなものがあります。

富士フイルムロジスティックス株式会社

富士フイルムロジスティックス株式会社では、TradeWaltzの導入によって航空輸出における業務効率化を実現しました。手書きの梱包明細などを全て電子化することで、情報共有の効率化とデータ共有の生産性向上を実現しています。
 
自動計算や転記によって、ヒューマンエラーの防止にも活躍しているということです。
 
参考:https://www.tradewaltz.com/case/5754/

フライングフィッシュ株式会社

フライングフィッシュ株式会社では、紙媒体の脱却における基盤としてTradeWaltzを活用しています。業務上必要な進捗管理やデータ活用をTradeWaltzに集約することで、質の高い取引管理と情報共有を実現しました。
 
参考:https://www.tradewaltz.com/case/5021/

まとめ:TradeWaltz導入に際してFabeeがお手伝いできること

この記事では、貿易DXにおいて強力な導入効果を発揮しているTradeWaltzについて紹介しました。TradeWaltzは貿易業務のDXに必要な多くの機能を備えており、DX基盤としての活躍が期待できる製品です。
 
Fabeeでは、そんなTradeWaltz導入に伴うDX支援を提供しています。TradeWaltzのポテンシャルを最大限発揮するための課題発見や分析、そして導入後の運用支援に至るまでサポートできるので、短期間で成果を出したい方におすすめです。
 
TradeWaltzの導入を検討の際には、お気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

阿部 雅文

阿部 雅文

コンサルタント

北海道大学法学部卒業。新卒でITベンチャー企業入社し、20代で新規事業の事業部長を経験。その後さらなる事業開発の経験を積むために、戦略コンサルティングファームにてスタートアップ企業からエンタープライズ企業のデジタルマーケティングや事業開発におけるコンサルティング業務に従事する。2021年5月にFabeeeにジョイン。DXコンサルタントとして大手メーカーや総合商社などを担当するほか、数多くのクライアントから指名を受け、各社の事業開発を支援中。多忙を極める中でも、丁寧で迅速な対応が顧客から高い評価を得ている。