GA4とは?
GA4の正式名称は「Googleアナリティクス4プロパティ」で、2023年1月現在、Googleが無料で提供する最新のアクセス解析ツールです。GA4は、2020年10月にリリースされました。旧バージョンであるGA(ユニバーサルアナリティクス)は2014年から正式版として採用されてきましたが、スマートフォンの台頭や個人情報の取り扱いが厳しくなっていることを受けて、時代の流れに汲みつつ、柔軟に運用できるGA4のリリースに至りました。
GA4の変更点や実現可能になったこと
旧タイプのアクセス解析ツール・GAでは不可能だったものの、新たなバージョンのGA4でできるようになったことは主に4つです。その一つが、ウェブとアプリの横断的な計測です。スマートフォン使用者が増加して、アプリのインストールが一般化し、ウェブサイトとアプリを併用する人が増えましたが、その両方を使用するユーザーを同一ユーザーとして認識し、分析できるようにしたのがGA4といえるでしょう。
GA4に新たに導入されたのが、機械学習を利用した予測機能です。これには、計測方法の変更が関係しています。GAでは、セッションやページの計測がメインで、サイトに訪問してから離脱する一連の行為をカウントしていました。対してGA4は、ユーザーがサイトのコンテンツに対して行った内容を計測します。例えば、ページをスクロールしている、ページ内にある動画を再生しているなどの特定の行動です。単に、訪問した・離脱したというだけでなく、ユーザーがサイトに入って何をしたか・したいのかを中心に計測しているということです。こちらの計測の方法に変更し、機械学習を活用することで、より精度の高い行動予測ができるようになり、利用するマーケティング担当者の評価は高まっています。
GAとGA4の相違点の3つ目が、BigOueryへのデータエクスポート機能が無償提供となったことです。Googleが提供するBigOueryは、蓄積したデータを超高速で処理できるメリットがあります。数億桁以上のデータを、数秒から数分のクエリ処理により、必要なデータに絞って抽出できるので、多くのデータを蓄積する企業にとって欠かせないツールです。GAでは、情報をグラフや表では確認できても、生データの分析には有償オプションを使う必要がありましたが、GA4では、生データをBigOueryと連携させる機能が無償になりました。ただし、BigOueryでデータ処理を行う場合は、別途料金が必要です。
大きな変更点の4つ目は、個人情報の取扱いに関する欧米の基準に準拠したことです。EUの一般データ保護規制であるGDPRや、カリフォルニア州消費者プライバシー法・CCPAに沿ったデータ収集をすることで、プライバシーを尊重できるようになっています。昨今では、CookieやIDなどの制限が強化されており、今後もその流れは変わらないとみられるため、プライバシー重視を企業姿勢として示せることは大切なポイントとなるに違いありません。
■GA4とは?をより知りたい方はこちら
GA4の導入率は?
アクセスツールの役割を大きく変えたGA4ですが、導入率はそれほど上がっていないようです。GA4の前身であるGAは、国内の上場企業の約8割が利用しているといわれますが、2022年9月の時点では、GA4の導入率は4割ほどにとどまっています。
GA4の導入率が低く抑えられている理由
GA4の導入率が低迷している主要な要因として、測定方法の変更が挙げられます。前述しましたが、旧バージョンであるGAでは、ウェブサイトのページ構成に着目し、ユーザーがページを訪問すると1セッションとカウントして、次のページに遷移する状況をもとに直帰率・離脱率・平均滞在時間などを計算していました。
一方、GA4は、ユーザーがサイト内でさまざまなアクションを起こし、サイトを理解したうえで自身の目的を達成できるような行動をとると仮定して情報を収集します。GAとは、計測の観点が違うということです。GAのようにページの訪問や離脱だけでなく、ページのスクロールや動画再生、ファイルのダウンロードなども情報収集すべきアクションととらえます。新たに収集可能になったアクションをもれなく集めるためには、GA4ならではの設定が必要になります。
収集する情報の意味合いが変わったことも、GA4の導入が進まない原因といえるかもしれません。GAとGA4では「ものさし」が異なるため、算出した数字を比較対照するのが難しくなり、それをマイナス要因ととらえ、GAを使い続けている可能性があります。
例えば、GA4で表示されるユーザーはアクティブユーザーを指し、GAで考えてきたサイト訪問者数ではありません。セッションの長さは、GAでは最後のページの表示時間から最初のページの表示時間を差し引いて計測していましたが、GA4では、最後のイベントが発生した時間から最初のセッションが発生した時間を引いて考えます。GA4では、最後のページの表示時間をカウントできないからです。
ユーザーの再訪問に関しても、GA4では、デフォルト値である30分以内であれば、新たなセッションとみなさないため、GAに比べてセッション数が減少する傾向があります。直帰率に代わり、ユーザーがサイトの内容を読むためにゆっくりページを下方向にスクロールした操作をカウントする「エンゲージメント率」が導入されたことで、単純な比較検討ができなくなりました。
GA4リリースからどのようにアップデートされたのか?
GA4がリリースされてからしばらくたちますが、使用者のニーズや要望に沿った形で、さまざまなアップデートが実施されています。こちらでは、比較的新しいアップデート内容のうち、主なものを3つ取り上げます。
直帰率が復活した
GA4で採用されてこなかった直帰率の指標が、2022年7月から利用できるようになりました。それでも、GAの定義とは異なるため、使う際には注意が必要です。GAでは、すべてのセッションのうち、サイト内の1ページのみが閲覧された場合のセッションの割合を直帰率としますが、GA4では、100パーセントからエンゲージメント率を引いた形で直帰率を算出します。なお、GA4のエンゲージメント率は、10秒以上継続したセッション・コンバージョンが発生したセッション・スクリーンビューやページビューが2回以上発生したという3つの事象のどれかが起きた割合で計算します。単純比較できない点を念頭に置いて分析する必要があります。
復活した直帰率ですが、標準のレポート画面では確認できません。画面をカスタマイズするか、ユーザーが自由に項目を変更できる「探索機能」を利用して確認することになります。
utm content、utm termがレポートに反映されるようになった
デジタル広告など、オンラインのキャンペーンのパフォーマンスを正確に計測するのに役立つUTMパラメータは、GAに引き続きGA4でも使用可能でしたが、画面で確認できる情報は限られていました。しかし、2022年7月頃より、広告の効果性を判断するのに使えるutm contentや、検索広告キーワードを特定するutm termを管理画面で見ることが可能になっています。こちらは、標準レポートのカスタマイズや探索機能を使うか、セカンダリディメンションで確認できます。
CV率も復活した
初期のGA4になかったCV率も、2022年8月あたりから復活しています。GAではCVしたセッション数を総セッション数で割って率を算出していましたが、GA4ではその方法に加え、CVしたユーザー数を総ユーザー数で割った「ユーザーCV率」も加わっています。GA4で得られるCV率は、直帰率と同様、標準レポート画面で確認できないので、画面をカスタマイズするか、探索機能を使う必要があります。
これまでのGA4アップデート履歴
2024年4月9日リリース
GA4にデータインポートをインポートするソースとしてSaleforceが追加されました
SalesfroceからGA4にオフラインイベントのデータを直接インポートすることができるようになりました。またSalesforceのマイルストーンをGA4のイベントとして収集することが可能になっており、既存のSalesfroce属性をGA4のディメンションとしてインポートすることもできるようになりました。
2024年4月3日リリース
リンクされていないDV360(ディスプレイ&ビデオ360)に関する最適化案の表示
GA4にリンクされていないDV360の広告主が検出されると、DV360の広告主をGA4にリンクするように促す最適化案が表示されるようになりました。
2024年3月25日リリース
コンバージョンの名称が「キーイベント」に変更されました
UA時代から慣れ親しんでいたコンバージョンの名称が「キーイベント」に変更されました。
変更の背景としては、Google広告におけるコンバージョンとGA4におけるコンバージョンを明確に区別するためとのことです。今回の名称変更により、ユーザー側で対応すべきことや新しくキーイベントを設定する場合の手順に変更はありません。
2024年2月28日リリース
「メインのチャネルグループ」が追加されました
GA4内でディメンションとして利用できるチャネルに「メインのチャネルグループ」が追加されました。
本チャネルグループは初期設定時は「デフォルトチャネルグループ」と全く同じ構成となっていますが、自分でチャネルグループの設定を編集できることが特徴です。これによりデフォルトチャネルグループをベースに自社独自のチャネル定義を行いたい場合など、白紙の状態からチャネル設定を行う必要がなくなり、以前よりも短時間で好みのカスタムチャネルグループを作成することができるようになりました。
2024年2月22日リリース
「広告」セクションの更新
GA4レポートの簡素化を目的として「広告」セクションが更新されました。
今回の更新では、従来広告主向けとパブリッシャー(サイト内にGoogle広告を表示するサイト)向け両方のレポートが「広告」セクションで確認できるようになりました。
2024年2月13日リリース
トレンドの変化の検出
従来のGA4では、プロパティ内で発生した急激な数値の変化についてレポートされる機能がついていましたが、今回は長期間にわたって微妙な変化が継続した場合でも同様のレポートが行われるようになりました。本機能は「分析情報と最適化案」内にあるインサイトカードやレポートのスナップショットなどで表示されます。
2024年2月9日リリース
イベントパラメータの上限の引き上げ
【有料版GA4限定】
有料版のGA4 360プロパティで、モバイルアプリ用のFirebase GoogleアナリティクスSDKを通じて収集可能なイベントパラメータ値の長さが100文字から500文字に拡張されました。
2024年2月8日リリース
手動トラフィック ソースのディメンションとレポート
プラットフォームに依存しないトラフィック ソースの 8 つの新しいディメンションに、ユーザー スコープ、セッション スコープ、イベント スコープのバリエーションを追加しました。これらの新しいディメンションは、有料トラフィックとオーガニック トラフィック、Google メディア、第三者メディアに一貫して適用されるため、クロスチャネル レポート、データ探索ツール、セグメント、オーディエンスでユーザーの行動とパフォーマンスをより効果的に分析できます。
2024年2月7日リリース
サブプロパティと統合プロパティの検索広告360とディスプレイ&ビデオ360のリンク
【有料版GA4限定】
検索広告 360 とディスプレイ&ビデオ 360 にサブプロパティと統合プロパティをリンクする機能が追加されました。リンクは、通常のプロパティの場合とまったく同じように機能します。リンクすると、通常のプロパティと同じ方法で Google アナリティクスから同じデータが送信されます。
2024年1月31日リリース
Google Play Console の最適化案
GA4のプロパティに紐付けられていないGooglePlayで公開中のアプリがあることが認識されると、GooglePlayコンソールとGA4のアカウントをリンクすることを薦めるメッセージが表示されるようになりました。
2024年1月30日リリース
GA4のヘルプが新しくなりました
GA4の右上にある「?」アイコンをクリックすると、新しいヘルプにアクセスすることができるようになりました。新しくなったヘルプの構成は下記の通りです。
- このページの詳細
- ガイドを見る
- その他のサポート
- フィードバックを送信
2023年12月5日リリース
GA4のアイテムスコープのカスタムディメンションが利用できるツールが増えました
GA4のアイテムスコープのカスタムディメンションが利用できるツールに下記が追加されました。
- オーディエンス作成ツール
- セグメントビルダー
- カスタムレポートビルダー
- Data API
GA4のセグメントビルダーでアイテムスコープで事前定義ディメンションが利用できるようになりました
GA4のセグメントビルダーで利用できる事前定義ディメンションとして下記が追加されました。
- アイテムID
- アイテム名
- アイテムのブランド
- アイテムのバリエーション
- アイテムのアフィリエーション
- アイテムのカテゴリ
- アイテムのカテゴリ
- アイテムのカテゴリ 2
- アイテムのカテゴリ 3
- アイテムのカテゴリ 4
- アイテムのカテゴリ 5
- アイテムプロモーション名
- アイテムプロモーションのクリエイティブ スロット
- アイテムプロモーションのクリエイティブ名
- アイテムリスト ID
- アイテムリスト名
- アイテムリスト位置
- アイテムの地域 ID
GA4のオーディエンス作成ツールでアイテムスコープで事前定義ディメンションが利用できるようになりました
GA4のオーディエンス作成ツール利用できる事前定義ディメンションとして下記が追加されました。
- アイテムリストID
- アイテムリスト位置
- アイテムの地域ID
- アイテムプロモーションのクリエイティブ名
- アイテムプロモーションのクリエイティブ スロット
- アイテムプロモーション名
2023年12月4日リリース
Googleアドマネージャーでパブリッシャー指定の識別子(PPID)を使用してGA4のオーディエンスをセグメントとしてターゲットできるようになりました
GA4で作成したオーディエンスは、Google広告の配信に用いるリマーケティングリストやオーディエンスセグメントとして利用が可能ですが、今回のアップデートでオーディエンスにパブリッシャー指定の(PPID)を使用することができるようになりました。
2023年11月27日リリース
レポートや探索のディメンションで”(other)”と表示される割合が減りました
GA4ではレポートや探索において、GA4側で決められたしきい値を下回る指標の値を有するディメンションがある場合、これらのディメンションをひと纏めにして”(other)”と表示していました。そのため数値の小さいディメンションの詳細について把握することができませんでした。今回のリリースで、この現象が発生する割合が減少しているそうです。
2023年11月10日リリース
Salesforce Marketing CloudとGA4が統合できるようになりました
Salesforce Marketing Cloud(以下、Marketing Cloud)からの設定で、Marketing CloudとGA4を統合できるようになりました。従来は有料版Google Analytics(GA4/Universal Analytics)のみ統合が可能でしたが、今回のアップデートにより無償版のGA4もMarketing Cloudと統合可能になりました。
今回の統合により、GA4で作成したオーディエンスをMarketing Cloudに同期して、SalesforceからメールやSMSを送信できるようになっています。
2023年11月2日リリース
自動収集イベントのサブプロパティフィルタリングが改善されました
サブプロパティは有償版GA4(GA360)限定の機能です。
一部のサブプロパティで発生していた問題を解決することを目的として、GA4でウェブストリームから自動的に収集されるイベントが強化されます。
従来はサブプロパティで収集される”first_visit”と”session_start”のイベントは、セッション内で最初に発生するイベントと同じイベントパラメータが含まれているとは限りませんでしたが、今後は同一のイベントパラメータが含まれるようになります。この機能を有効にするにあたっては、管理画面側での操作は不要で、随時有効になってくるとのことです。
2023年10月26日リリース
BigQueryエクスポートがアイテムスコープのカスタムパラメータに対応
GA4のデータをBigQueryにエクスポートする際に、アイテムスコープのカスタムパラメータを利用できるようになりました。
アイテムスコープパラメータとはeコマース情報の内、購入・カートに商品を追加する際などに送信される個別の商品に関する情報のことです。今回のアップデートにより、標準のアイテムスコープパラメータ以外に独自で設定したカスタムパラメータがBigQueryで利用できるようになります。
dataLayer.push({
event: "purchase",
ecommerce: {
//---- ここからがイベントスコープパラメータ -----//
transaction_id: "T_12345",
value: 25.42,
tax: 4.90,
shipping: 5.99,
currency: "USD",
coupon: "SUMMER_SALE",
//---- ここまでがイベントスコープパラメータ -----//
items: [
{
//---- ここからがアイテムスコープパラメータ ----//
// 今回のUpdateでここに記載したカスタムパラメータが
// BiqQueryにエクスポートされるようになりました
item_id: "SKU_12345",
item_name: "Stan and Friends Tee",
…(中略)
item_variant: "green",
location_id: "ChIJIQBpAG2ahYAR_6128GcTUEo",
price: 9.99,
quantity: 1
//---- ここまでがアイテムスコープパラメータ ----//
}
]
}
});
2023年10月23日リリース
モバイルアプリに関する新しい最適化案
GA4のダッシュボードに表示される最適化案に、GA4アプリの利用が表示されるようになりました。
2023年10月17日リリース
アトリビューションモデル「ファーストクリック」「線形」「減衰」「接点ベース」のサポート終了
すべてのプロパティにおいて、アトリビューションモデル「ファーストクリック」「線形」「減衰」「接点ベース」のサポートが終了します。これにより利用可能なアトリビューションモデルは「データドリブン」もしくは「ラストクリック」のみになります。終了は2023年10月中旬から随時行われていくそうです。また、これらのアトリビューションモデルを利用しているプロパティは「データドリブン」に自動的に変更されます。
2023年10月2日リリース
レポートと探索からGoogleシグナルのデータが除外できるようになりました
Googleシグナルを有効にしていて、レポート識別子に「ハイブリッド」もしくは「計測データ」を使用している場合に、レポートと探索で表示するデータから「ログイン中かつGA4によるデータ収集に同意済みのユーザーの属性とインタレストカテゴリに関するデータ」を除外できるようになりました(設定方法は後述します)。この設定により、GA4で表示するレポートや探索にしきい値が用いられるケースが減少します。比較的多くのトラフィックがあるサイトでサンプリングされたデータではなく、正確なユーザーデータを用いて分析を行いたい場合におすすめの設定です。なお本設定を適応しても、Googleシグナルのデータは継続して収集され、Google広告でリターゲティングや入札単価の最適化の機能が停止することはありません。
- <設定方法>
- [管理] > [データ設定] > [データ収集]と進みます
- [レポート用識別子にGoogleシグナルを含める]をOFFにします
2023年9月19日リリース
決済経路レポートが追加されました
GA4のレポートメニュー内にある[収益化]に[購入経路]が追加されています。これまで探索レポートを使って自分で作成する必要のあった、サイトやアプリの利用開始から購入までに至るファネルの各ステップを完了したユーザーの数や割合が表示されるようになりました。もし[購入経路]レポートが表示されない場合は、レポートライブラリからレポートを追加することで表示されるようになります(編集者もしくは管理者の権限が必要です)。
2023年9月18日リリース
BiqQueryにユーザーデータエクスポート機能が導入されました
この機能を利用するとユニークユーザーごとに1行のデータが作成され、分析やモデリングに活用できる指標データが含まれます。本機能は、既存のBigQueryコネクターを使って利用することができます。設定方法は下記の通りです。
- GA4の管理メニューに移動する
- [サービスとリンク]より[BigQueryとのリンク]をクリック
- 現在利用中のプロジェクトをクリック
- [ユーザーデータ]より[エクスポートタイプ]にチェックを入れる
2023年9月13日リリース
同意モードに関する新しい最適化案が表示されるようになりました
GTM(Google Tag Manager)、gtag.js、FireBaseを利用してCookie受け入れの同意モードを実装していて、かつCookie受け入れの同意を管理しているプラットフォーム側でCookieのないPing*をブロックしているおそれがある場合、GA4に最適化案が表示されるようになりました。
*CookieのないPingとは?
サイトアクセス時に表示されるCookie使用の同意に関するバナーでCookieの受け入れ拒否がクリックされた場合、GA4にCookieの受け入れが拒否されたことを送信するほか、個人が特定されない集計情報(タイムスタンプ、ユーザーエージェント、参照元のURLなど)を送信することを指します。
2023年8月31日リリース
GA4でGoogle Adsenseのリンクの表示・削除に対応しました
GA4のプロパティとAdsenseアカウント間で設定されたリンクを表示・削除できるようになりました。
2023年8月17日リリース
経路レポートとファネルレポートに行動モデリングが導入されました
GA4の経路レポートとファネルレポートに、ユーザーの行動を類推する行動モデリングが導入されました。これまではサイトに訪問したユーザーがGA4のCookie受け入れを拒否した場合、そのユーザーに関するデータが収集されないため、必然的にレポート上でデータが欠損することになっていました。今回の行動モデリングの導入により、これらの欠損データに類似するユーザーの行動に基づいてモデル化(Cookieを拒否したユーザーの行動を推測するための仕組み)されることによってデータが補完されるようになりました。
2023年8月4日リリース
レポートのフィルタで正規表現を含む新しいマッチタイプが利用可能に
GA4のレポートのフィルタで利用可能なマッチタイプが増えました。これにより利用可能なマッチタイプは下記12種類となっています。正規表現が利用できるようになったことで、これまでは探索でしか実現できなかった複雑なフィルタを利用したレポートの作成が可能になりそうです。
- 完全一致
- 完全一致しない
- 次を含む
- 先頭が一致
- 次で終わる
- 次を含まない
- 先頭が一致しない
- 次で終わらない
- 正規表現に一致
- 正規表現に部分一致
- 正規表現に一致しない
- 正規表現に部分一致しない
2023年8月1日リリース
オーディエンス別レポート
ユーザーレポートでGA4に登録済みのオーディエンス別レポートが閲覧することができるようになりました。このレポートでは、事前に設定されたオーディエンス別に各種指標を確認することができます。
アクセス方法
[レポート] > [ユーザー属性] > [オーディエンス]
オーディエンスの新規設定方法
ここでは特定のページを閲覧したユーザーをオーディエンスとして設定する方法を紹介します。設定完了から1~2日程度経過すると上で紹介しているオーディエンスレポートに今回設定したオーディエンスが表示されるようになります。
- [管理(画面左下の歯車マーク)] > [オーディエンス]とクリックします
- 画面右にある「オーディエンス」ボタンをクリックします
- 「カスタムオーディエンス」を作成するをクリックします
- 「新しい条件を追加」をクリックして、イベントから「page_view」を選択します
- 「パラメータを追加」をクリックして、イベントパラメータから「page_location」を選択します
- オーディエンスに指定したいユーザーが閲覧したページのURLを入力します。条件はお使いのサイトの仕様に応じて適切なものを選択してください
- 画面左上の「無題のオーディエンス」の部分に任意の名前を入力して「保存」ボタンをクリックします。
2023年7月27日リリース
GoogleアドマネージャーでGA4のオーディエンスが利用できるようになりました
Googleアドマネージャーのリンク設定でGoogleシグナルと広告のカスタマイズが有効になっている状態で、GA4のプロパティをリンクするとGA4のオーディエンスが自動的にアドマネージャーに連携されるようになりました。ここで連携したGA4のオーディエンスは、広告のターゲティングに利用できるほか、他のオーディエンスと組み合わせることも可能です。
デフォルトのコンバージョン値を設定できるようになりました
GA4ではコンバージョンイベントが発生した際に、そのコンバージョンに金額的な価値を設定することができます(たとえば、ECサイトで商品が購入された際の売上など)。
これまではコンバージョンイベントと一緒に通貨と金額の情報を送信する必要がありましたが、今回の更新によりデフォルトの通貨と金額の情報を設定することが可能になりました。コンバージョンのたびに同じ額の売上が発生する有料制会員サイトの入会チケットの売上をeコマース設定を使用せずに簡易的に集計するのに便利です。なお、デフォルトの通貨と金額の情報はコンバージョンイベント発生時に通貨と金額の情報が送信されていない場合のみ使われ、通貨と金額の情報が送信されている場合は送信した情報を優先的に利用します。設定手順は下記の通りです。
- GA4で管理メニュ-に移動します
- プロパティ > コンバージョン と移動します
- コンバージョンイベントの一覧で、コンバージョン名の右端にある「︙」をクリックします
- デフォルトのコンバージョン値を設定をクリックします
- コンバージョン時のデフォルトに設定する「通貨」と「金額」を入力します
- 保存をクリックします
2023年6月20日リリース
Google広告と共有されているウェブコンバージョンの貢献度を割り当てるチャネルを選べるようになりました
デフォルトは「Googleの有料チャネルのみ」が選択されていますが、「有料チャネルとオーガニックチャネル」が選択可能になりました。
2023年6月15日リリース
GA4とAdsenseアカウントがリンクできるようになりました
GA4とAdsenseアカウントをリンクするとGA4上でAdsenseの各種データを閲覧できるようになりました。GA4のデータを組み合わせて分析を行うことで、より広告収益の最適化を図ることが可能になります。
2023年6月5日リリース
オーディエンス作成ツールに利用できるディメンションが追加されました
オーディエンス作成ツールに下記のディメンションが追加されました。
- 国
- 手動キーワード(UTM キーワード)
- モバイル デバイス情報
- 分
- 新規顧客とリピーター
2023年6月1日リリース
ビジネス目標別コレクション
レポート機能でビジネスの目的別に見るべきレポートをまとめたコレクションが追加されました。
従来GA4はシンプルなレポートのみを提供しており、必要なレポートは自分でカスタマイズして作成するという使い方が一般的でしたが、本機能の追加により誰でも使いやすいGA4に変化しつつあります。
2023年5月2日リリース
目標到達プロセスレポートが追加されました
ユーザーがコンバージョンを達成するまでの間に通過したステップを設定して、各ステップでどれくらい離脱が発生したかを確認できるようになりました。
2023年4月17日リリース
Google広告のコンバージョンでアトリビューションが改善されました
GA4で計測されたクロスチャネルのウェブコンバージョンが連携済みのGoogle広告アカウントにインポートされるようになりました。
これによりコンバージョンしたユーザーがコンバージョンまでに辿ってきたメディア貢献度の精度が向上します。
2023年4月12日リリース
コンバージョンのカウント方法
GA4におけるデフォルトのコンバージョンカウント方法は「イベントごとに1回」でした。これに加えてユニバーサルアナリティクス(UA)における標準のコンバージョンカウント方式だった「セッションごとに1回」が加わりました。
2023年4月6日リリース
一部アトリビューションモデルの提供終了
2023年9月より下記のアトリビューションモデルが廃止されます。これに先駆けて2023年5月からこれらのアトリビューションモデルを新規に選択することができなくなりました。
- ファーストクリック
- 線形
- 減衰
- 接点ベース
2023年4月3日リリース
イベントの作成に正規表現が利用できるようになりました
これまでイベントの作成には「次と等しい」「次と等しくない」「次を含む」などの条件しか使えず、柔軟な条件の設定を行うことができませんでした。
今回のリリースから正規表現が利用できるようになったため、従来よりも柔軟かつスマートにイベントの作成が行えるようになりました。
2023年3月22日リリース
アカウントごとに利用可能なプロパティ数の増加
従来Google Analyticsで利用可能なプロパティの数は1アカウントあたり100個までの制限がありましたが、2,000個までに引き上げられました。これまでプロパティが100個に到達してしまった場合は、サポートに連絡をして上限を増やしてもらう必要がありましたが、上限の引き上げにより手間をかけることなく新しいプロパティを作成することができます。
2023年3月16日リリース
eコマースでアイテムスコープのカスタムディメンションが作成できるようになりました
商品の評価や在庫状況などデフォルトで提供されているディメンション以外にも多数の情報を収集することが可能になります。
2023年3月14日リリース
カスタムチャネルグループが利用できるようになりました
Universal Analytics(UA)で利用できていたカスタムチャネルグループがGA4でも利用できるようになりました。
オーディエンスの流入経路を独自に設定することにより、ユーザーのビジネスに沿った分析を行うことができるようになります。
2023年2月15日リリース
大規模データのレポート機能が改善されました
多くのトラフィックを集めるサイトでは、一部レポートがサンプリングされて表示されることがあります。
これまではレポートの最上部にデータがサンプリングされていることを示すアイコンが表示されていましたが、レポート内に表示されているカード(グラフや表などの表示領域の総称)ごとにサンプリングの有無が発生していることがありました。今回のアップデートからはカードごとにサンプリングの有無が表示できるようになっています。
2023年1月30日リリース
GA4の検索機能が改善されました
GA4の上部に表示されている検索ボックスの機能が更新されて、現在のプロパティやアカウントに関する設定情報を検索できるようになったり、アクセス権のある別のプロパティに移動することが可能になりました。
2023年1月10日リリース
GA4のeコマース指標においてアイテムスコープとイベントスコープを確認できるようになりました
今回のアップデートで、アイテム名(商品名)ごとに購入数を表示できるようになったり、国際展開しているECサイトを運営している企業の方は国別の商品が販売された個数を見ることが出来るようになりました。
GA4のデータ探索とDataAPIでeコマース関連のディメンションと指標が利用可能になりました
- アイテムのアフィリエーション
- アイテムのバリエーション
- カートへの商品の追加
- 決済されたアイテム数
- リストでクリックされたアイテム数
- プロモーションでクリックされたアイテム数
- 閲覧されたアイテム数
- リストで閲覧されたアイテム数
- プロモーションで閲覧されたアイテム数
- 送料
- 送料区分
- 税額
【まとめ】GA4はリリース後も進化を続けている
GA4は、旧バージョンであるGAに比べ、スマートフォン・ウェブサイトの両方を使うユーザーの横断的な分析が可能になり、ユーザーのアクションをより詳細に分析できるようになりました。ただし、計測の考え方が変化して新たな設定が必要になったり、これまでの分析結果を単純比較できなくなった面もあります。それでも、使用者に寄り添う形で定期的にアップデートされており、マーケティングに資するツールとして進化しています。