投稿日 2023.11.01

最終更新日 2023.11.01

賃貸不動産のDXにはどれくらいの予算が必要?施策やメリットを解説

賃貸不動産のDXにはどれくらいの予算が必要?施策やメリットを解説

賃貸不動産業界はデジタル化の余白が多く残されていると言われており、DXが進んでいる会社とそうでない会社のギャップが大きくなってきました。
 
DXとは一言で言ってもさまざまな施策がありますが、実行に当たってはどれくらいの予算が求められるのでしょうか。この記事では、そんな賃貸不動産DXの主な施策やメリット、そしてDXに必要な予算について、解説します。

賃貸不動産DXにおける主な施策

賃貸不動産DXにおける主な施策

賃貸不動産DXとは、デジタル技術を導入して既存の業務の生産性を高めたり、顧客体験を改善したりする一連の取り組みを指します。その方法は多様で、主な例としては以下の施策が挙げられます。

オンライン内見サービス

近年普及が進んでいるのが、オンライン内見サービスです。内見希望者はWebカメラを通じて内見を希望する物件を閲覧することができ、現場に直接赴く必要がありません。
 
遠方からの引っ越しを希望する人や、別荘地を探している人、その他多忙などにより内見の時間が取れない人にとっては便利なサービスで、不動産事業者はスケジュール調整の負担軽減や、潜在顧客開拓の推進に役立てられます。

物件マッチングサービス

物件マッチングサービスは、Webサービスやアプリを通じて物件希望者と不動産をマッチングさせるプラットフォームです。希望者は物件の希望条件を入力すると、マッチングサービスが自動、あるいは専任スタッフが物件をピックアップして紹介してくれます。
 
不動産仲介業をインターネット上で完結できるため、全国的にサービスを展開できたり、オフィスを構えるコストを削減したりが可能です。

IoT導入

物件そのものにIoTを導入するのも、賃貸不動産DXの一環と言えます。スマートロックを導入してスマホから開錠や施錠ができたり、見守り機能を導入して不審な訪問者を監視したりといったことが可能です。
 
築年数の経過している物件にも簡単な設備の取り付けで導入できるため、物件の価値を簡単に高められる施策とも言えます。

電子契約・IT重説

比較的多くの会社で導入されているのが、電子契約やIT重説です。これまで不動産賃貸の契約や重要事項説明は、対面で行うことがルールでしたが、法改正により、契約手続きはオンラインで行って良いだけでなく、重説についてもIT化が認められました。
 
手続きの簡素化により業務負担が削減できるだけでなく、スムーズに契約を進められるので、顧客満足度の向上も期待できます。

その他ペーパーレス化など

その他、顧客管理のデジタル化や日報作成の自動化、文書のデジタル化といった施策も普及が進んでいます。
 
紙媒体を脱却するだけでさまざまな恩恵が受けられるほか、やり方さえわかれば実施は至って簡単なので、DXの第一歩として選びたい取り組みです。

賃貸不動産DXの現状

賃貸不動産DXの現状
賃貸不動産業界において、DXはどれくらい進んでいるのでしょうか。2022年8月に発表された調査結果によると、不動産テックサービスを活用したDXに取り組んでいる、あるいはすでに取り組みが完了した企業の数は、71.0%に達しているということです。
 
また、賃貸不動産DXを推進すべきと回答した企業については98.4%にも到達しており、ほぼ全ての企業がDXの必要性を痛感していると言えるでしょう。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000031809.html

DXサービスの導入については、導入企業の50%がその結果に「満足している」と回答しており、中でもWeb会議システムや内見予約システム、AI査定システムといったサービスの導入効果の満足度が高かったということです。
 
具体的にどのような課題が自社で問題になっているかによって、導入すべきソリューションは変わってくるものの、上記で紹介した多くのDX施策が賃貸不動産業界にとってプラスに働くと言えそうです。

賃貸不動産DXにかけるべき予算

賃貸不動産DXにかけるべき予算

それでは、賃貸不動産DXにはどれくらいの予算を見積もっておくべきなのでしょうか。前項で触れた調査結果を参考にすると、従業員数に応じて年間でかかるDX予算は大きく変わってくるということです。
 
例えば従業員数が10人以下の企業の場合、DXにかける年間予算は100万円以下が大多数となっています。一方で501名以上の従業員を抱える企業の場合、年間予算は1,001万円以上が多数を占めるなど、その金額に大きなギャップが存在します。
 
どんなサービスを、どれくらいのスケールで運用するかによって具体的な金額は変わってくるため、上記の調査結果も踏まえながら、大体の予算を検討するのが良いでしょう。

賃貸不動産DXに期待できるメリット

賃貸不動産DXに期待できるメリット

賃貸不動産DXは、具体的に企業へどのようなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。ポイントとしては、以下の3つです。

生産性の向上

賃貸不動産DXの最大のメリットは、生産性の向上です。これまでは手書きで対応していた書類をデジタルで対応できたり、場合によっては専用ツールを使って自動化し、作業そのものを解消してしまうこともできます。
 
従業員一人当たりの負担を減らし、少人数でも既存業務を維持、あるいはパフォーマンスを高め、より多くの成果を期待できるようにもなるでしょう。

サービス拡充による顧客満足度の向上

単に作業負担を解消できるだけでなく、サービスそのものの品質向上にも賃貸不動産DXは役に立ちます。オンライン内見は気軽に内見を実施し、契約してもらいやすくなるための施策として機能しますし、契約を電子化できれば短時間で手続きを完了し、速やかに引っ越しを進めることができます。
 
少子高齢化により市場の縮小も進み、新規顧客の開拓は難しくなってきました。そこで必要なのが同業他社とのサービスの差別化ですが、紹介できる物件は限られている以上、そこに辿り着くまでの顧客満足度の高いサービスが、成長機会をより多く得られるでしょう。

働き方改革の推進

賃貸不動産DXは業務をただ効率化できるだけでなく、従業員の働き方にも良い影響を与えます。オンラインで契約や内見を進められるようになれば、オフィスに出社する必要もなくなるので、リモートワークを推進するきっかけになるでしょう。
 
僻地の物件を扱う場合でも、常に物件の近隣にオフィスを構える必要もなくなるので、効率の良い働き方を実現して人材確保を円滑に進めることにもつながるはずです。

賃貸不動産DXを進める際の検討事項

賃貸不動産DXを進める際の検討事項

上記のような賃貸不動産DXの恩恵を受けるためには、以下の検討事項についてもあらかじめ考えておくことが大切です。

現場の課題を正しく把握する

まず、賃貸不動産DXを実施する際には自社で発生している課題への認識を深めましょう。DXは多くの場合満足のいく成果をもたらしてくれる一方で、期待していたようなコストパフォーマンスを見込めないケースもあります。
 
これは、自社の課題に適したDXソリューションをできていなかったり、うまくツールを活用できていないことが原因として考えられます。現場の求めるDXはなにか、そのツールを確実に使いこなせそうか、丁寧に検討しましょう。

最新ソリューションへの理解を全社で深める

DXソリューションは従来の業務プロセスとは大きく運用方法が異なる可能性もあるため、導入に際しては全社的な理解の促進も必要です。
 
どうやってツールを使うのかについて研修を行ったり、ツール活用を仕組み化したり、そもそもDXがなぜ必要かを広く共有したりといった取り組みに時間を使いましょう。
 
具体的にDXで達成できるビジョンが共有されれば、積極的に現場でのDXツール活用も行われるようになるはずです。

経営者主導で実施する

DXを速やかに実行するためには、経営者が主体的にDXを呼びかけることも大切です。最も意思決定において力のある人物がDXを進めないと、現場への浸透が進まず、せっかくのソリューション導入も無駄になってしまいます。
 
まずはDXがなぜ必要か、どのような成果が期待できるかを経営者層にアピールすることで、導入に積極的になってもらうところからスタートしましょう。

まとめ

この記事では、賃貸不動産DXとはどのような取り組みなのか、そしてどれくらいの予算がかかるものなのかについて解説しました。
 
賃貸不動産DXとはいってもさまざまなアプローチがあり、予算や従業員規模に応じて、柔軟にソリューション導入を進められます。自社で必要なDXはなにか、その課題解決のたまにどれくらいの予算を避けるのか、一度検討してみましょう。
 
Fabeee株式会社ではデジタルトランスフォーメーション(DX)の支援をしております。お客様と伴奏してサポートいたします。製造業、不動産、自治体など幅広い業界において、DXの実績を持ち、お客様のビジョンを実現するお手伝いをしてきました。事業戦略の策定から新規事業アイデアの創出、開発、実装、そして運用まで、DXプロジェクトのあらゆるフェーズをサポートします。お客様と共に新しいビジネス機会を探求し、戦略的なアドバイスを提供します。貴社の成長戦略を加速し、競争力を高め、持続可能な成功を支えます。
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この記事の監修者

阿部 雅文

阿部 雅文

コンサルタント

北海道大学法学部卒業。新卒でITベンチャー企業入社し、20代で新規事業の事業部長を経験。その後さらなる事業開発の経験を積むために、戦略コンサルティングファームにてスタートアップ企業からエンタープライズ企業のデジタルマーケティングや事業開発におけるコンサルティング業務に従事する。2021年5月にFabeeeにジョイン。DXコンサルタントとして大手メーカーや総合商社などを担当するほか、数多くのクライアントから指名を受け、各社の事業開発を支援中。多忙を極める中でも、丁寧で迅速な対応が顧客から高い評価を得ている。